はじまりの白

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日本の伝統的な婚礼衣装、白無垢。現代目にするような着物は、武家の婚礼衣裳を踏襲したものと言われています。

白無垢の由来は諸説ありますが、本来白という色は生や死を意味するもの。「生家に生まれ育った自分はこの世からいなくなる」という意味を含んでいます。そのあとお色直しで色内掛けへ羽織り直すのは、嫁ぎ先の血を受けて新しい自分に生まれ変わるということ。

日本古来の考えでは、新たな家族の元に嫁ぐということは、一度これまでの自分を葬るほどの大きな覚悟が必要であり、結婚式という儀式はその花嫁の覚悟と決意を見届け、また迎え入れる神聖な儀式だったといえるでしょう。

現代ではこれまでの自分も大切にしながらも、ひとりで歩んで来た道をこれからはふたりでともに歩むことで、新しい世界が開けるはず。パートナーを通して広がる新しい家族やコミュニティは、これからの自分自身の大切な基盤になっていきます。

その新たな世界に飛び込むための「はじまりの儀式」が結婚式。白無垢やウエディングドレスの白は、「はじまりの白」なのです。